閃光のプレリュード page 13/24

閃光のプレリュード

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11樫本アナウンサーはこの原稿を繰り返し読んでいたが、五回目のアナウンスが終わる頃には新たな情報が入ったと見えて、一旦紙の擦れる音がスピーカーから聞こえたと思った途端、すぐに新しい原稿を読み始めた。「只今詳しい情報が入った模様です。羽田空港に向かっていたサウスイースト194便は降下中、機体主翼より右前方下部の貨物室辺りから炎が上がり、右翼の第2ンジンに引火し爆発炎上したものとみられております。墜落地点は沖合に昨年新しく増設されたD滑走路の手前三百メートルと推定されます。この付近の水深は五、六メートルであり、大きく破損した機体の一部は海面から確認できる状態であるとのことです。あたりは炎と白煙ですぐに近づける状態ではない模様です。この機には乗員パイロット二名、CA六名そして乗客百八十六名あわせて計百九十四名のかたが搭乗しており、その中にはインドネシア国会の日本視察団数名と国境なき医師団のドクターが含まれている模様です。只今、現場付近の漁船、プレジャーボート、作業船他一般船舶、海上保安庁の巡視艇を含めあらゆる船舶が墜落地点に救助