ブックタイトル愉快なまつさん「満員御礼」

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愉快なまつさん「満員御礼」

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愉快なまつさん「満員御礼」

19な得体の知れないやつに、簡単にやられてたまるものですか。義妹のより頼子さんもひどいじゃないの。「母をお願いしますね」の一言で、片付くと思ってるんだから。このおかあさんにつき合って生活するのは、嫁の立場にある私がどれだけ苦労をするか、知っているくせに。私にばかりおかあさんを押し付けて、夫が転勤だから何のかんのとそれを良い事に遠い外国できっと浮かれて楽しんでるのよ。もうちょっと配慮して欲しいわよ。ねぎらいの電話一つもよこさないんだから。私を何だと思っているのよ。帰って来たら、みてらっしゃい。今の苦労を思い知らせてやるから。「幸恵さん、幸恵さんってば。あら、あの人耳が悪くなちゃったんだわ。まだ若いのに、かわいそうねえ」まつが呼んでも、幸恵の耳には入っていない様子だ。しかたなくまつは、ちょこち