ブックタイトル愉快なまつさん「満員御礼」

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愉快なまつさん「満員御礼」

愉快なまつさん「満員御礼」 6るはずよ。私、そんなにあんパンが好きな人に、今まで出会ったことないわ。いくら好きだからっていってもねえ…」と、幸恵がため息をついて言ったが、あまり強くは止められない。自分もご相伴にあずかっているから。と言うよりも、幸恵も毎日まつからおすそ分けをもらって食べるあんパンに、はまり込みつつある。三時が待ち遠しい。最近は幸恵の方が積極的になり、「おかあさん、これにしない?」などと、たくさんあるパンの中から選ぶのも楽しくなってきている。まつと一緒に暮らして、だんだんまつの色に染められてきているのを何となく感じている。それにしても、どうしてあんパンという物は、それができた当初から、こうも人々を惹きつけて止まないのだろうか。ただパンの中にあんこが入っているだけなのに。これがもし、食パンでサンドされていたら、買う人がいるだろうか。まず、いないだろうと、幸恵は思う。まん丸く、たぬき色をしているから、みんなが惹きつけられるの